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今日は最近多めなディズニールネサンス期のイケイケ映画『ヘラクレス』です。
重厚感の『ノートルダムの鐘』、やたらノリノリの『ヘラクレス』
この頃のディズニーは振れ幅大きいですね笑
ディズニーは普段から細かいギャグ多めですが、これはド直球のコメディです。
畳み掛けるかのような怒涛のギャグ連発
まずは概要
原題:Hercules
上映時間:93分
監督: ジョン・マスカー/ロン・クレメンツ
脚本:ロン・クレメンツ/ジョン・マスカー/ボブ・ショウ/ドナルド・マッケンリー
出演者:松岡昌宏/秋山純/工藤静香/永井一郎/若山弦蔵/嶋田久作
公開:1997年
製作国:アメリカ
あらすじ
悠久の昔 遥かなる古代ギリシャには 神々とヒーローたちが華々しく活躍した黄金の時代があった
中でも最大のヒーローはヘラクレスだ
だが本当のヒーローとはなにか これから始まる物語はそれを…
なんて神話っぽく始まったかと思っていた矢先、古代ギリシャっぽい服は着てるけど髪形とか雰囲気がどう見ても『天使にラブソングを』系のディーバさん5人にジャックされ以降、ラストまでその雰囲気が一貫してます。
全知全能MAX陽キャなスーパーゼウスと奥さんのヘラの間に生まれた赤ちゃんヘラクレスの誕生祝いの席から本編は始まります。
『眠れる森の美女』よろしく子供の誕生に水を差しに来る冥界の神様ハデス。
ゼウスさんのおかげで冥界送りよ~みたいな恨み節を言いつつもテンション高くて陽キャ。
全知全能MAX陽キャなスーパーゼウスさんなので「そんな昔の事ぐちぐち言ってないでお祝いしてよ~!!」ってノリがクラシック時代とは一線を画していてすでにちょっと面白い。
ゼウスさんまじ陽キャなので「陰気な奴だな~」みたいなセリフ有りますが、いやいやハデスさん全然陽キャですよ笑
陽キャじゃないにしても決して暗くはないですよ笑
そんなこんなで「将来的にハデスさん世界征服作戦の一番の障害になるのはヘラクレスですよ」って予言されたので、「あの親子ホントにふざけんなよ!!赤ん坊のうちに殺しちまえ!!」とブ千切れるわけですが「神様は不死身だから殺せないっすよ」って部下のミニ悪魔みたいなやつらに言われて"一滴も残さず飲ませれば不死身じゃなくなり普通の人間になる毒"的な都合のいいもんをヘラクレスに飲ませろって指示するハデスさん。無慈悲
浮かれた神様たちは酔って寝てるので難なく誘拐をして、人間界でギリシャ風ミルクこと都合のいい毒を飲ませるとみるみる不死身じゃなく普通の人間になるヘラクレス。
でもそこに人間の夫婦が来てしまい最後の一滴を残してしまう痛恨のミス!!
不死身ではなくなったけど有り余る怪力パワーを残して大きくなることに…
ヘラクレスを拾った夫婦は子供が出来なかった私たちに神様からの贈り物よ!!と大切にヘラクレスを育てます。どちらかというと冥界の神様からの贈り物ですがね!!
大きくなったヘラクレスは人間の身体に神様のパワーが残っているので全然制御できず、周りから厄介者扱いされて「僕は本来ここにいるべき人間なのだろうか…」と疎外感を感じながら過ごす日々。
吹き替え版ではヘボクレスって呼ばれてます。可哀想だけどネーミングセンスありすぎだろ
なんやかんやで自分は実は神様の子供だって知ったヘラクレスは陽気に歌いながらヒーロー専門のトレーナーとかいうヤギ親父を探しに旅立ち、大きく立派になり、声もTOKIOの松岡くんになり、さてヒーローとして名をあげるぞ!!って所で出会うディズニーきってのファムファタール工藤メガラ。
ヘラクレスはヒーローとして名をあげて天界に戻れるのか!?
はたまたメガラにのぼせあげてヒーローになれないのか!?
メガラはワンダーボーイヘラクレスを手中に収めるのか!?
っていう、なんかお仕事映画みたいな感じです笑
ネタバレ無し感想
ディズニールネサンスってやっぱり意欲作多くて最高!!
その中でもこの『ヘラクレス』は個人的に子供の頃から大好きだったのですが、改めてみるとやっぱ最高に面白いですね。
あまり馴染みのないギリシャ神話をこれでもかとポップにコメディに軽い仕上がりにしてるのが凄い。
その為にギリシャ神話をゴスペルのミュージカル仕立てにして、コメディ映画にするっていう荒業でめちゃくちゃ観やすく面白くしてるのは天晴れ!!
「ギリシャ神話をモチーフにする」ってなって「音楽はゴスペルにしましょうよ」って誰が思い付くんだろ??
キリストだってゼウスだって神様じゃん!?神様への歌といえばゴスペルっすよ。って感じ??天才かよ笑
でも今回大人になって観てみて思ったのは、案外子ども向けじゃなくて大人も楽しめると思った。
それに一役買ってるのがヒロインのメグとヴィランズのハデスだと思う。
ディズニー映画にしては珍しくファムファタールがヒロインっていう意外性。
ハデスもヴィランズにしてはノリがいいし、軽くて憎めない感じが凄い。
アースラ何かがブラッシュアップされた感じのノリのキャラ。
二面性のあるキャラクター造形が良くできているからか、むしろ子供じゃわからないところがあると思う。
あと何て言っても売りのひとつがゴスペルの部分だと思うので、相変わらず音楽がハチャメチャのよい!!
5人のディーバさんが出てきて要所要所でめっちゃ盛り上がる曲を歌ってくれるんですよ。
個人的にディズニーヒロインの中でもメグは一際好きなので
『恋してるなんて言えない』がすごく好きです。
工藤静香さんって歌はもちろん何気に声優もお上手で本当にびっくり。
そして相変わらずキャラにぴったりの声の主を探してくるのが超絶上手い。メガラはもはやシズカよ!笑
でも藤井フミヤさんのGo The Distanceも最高ですね。
歌うま笑
ギリシャの幽霊も足ないんですね笑
ネタバレ有り感想
ブログを書くにあたって、さらっと実際のギリシャ神話のヘラクレスのお話をWikipediaで調べてみたら全然違う話しでびっくりしました!!
なんとなく元の『ヘラクレス』の要素を使った全く別物ですね。
どうやら本来はゼウスがヘラではない別の女性?女神?との間の子がヘラクレスらしくて、ヘラはヘラクレスを憎んでいたとか!!
なのでヘラクレスを殺そうとしたのはヘラだとか…!!!!!
メガラも人間ではなく、ちゃんと神話の中に出てくる女神らしい。
全然違う!!!!!!笑
もはや別物のアメコミヒーロー物とおもってみたほうが良さそうですが、とにかくハイテンションでコメディに振り切ったディズニーは強いですね。
『アラジン』と同じスタッフといわれるととても納得です。
ジーニーとジャファーのテンションが引き継がれてる印象。
基本的には今までいたキャラのブラッシュアップや王道キャラが多いですが、やっぱり特記すべきはメグことメガラかな??って思います。
まず何度も書いていますがファムファタールがヒロインっていうのはディズニー長編で初じゃないでしょうか??
もう顔つき、仕草、セリフ全部が”関わったらヤバい女”感が凄い。
人間版アースラよりヤバさがにじみ出てる笑
しかもその闇落ちの理由が”過去に好きな男の為にハデスに魂を売ったので逆らえない”そのうえダメ押しで”結局その男にも裏切られて男性不信”…とか彼女一人だけ本当にディズニーアニメかよ!?って設定。
ホストにハマって闇金手出して、風俗で働いたのに別の女の人と結婚してホスト辞められた。みたいな悲惨がある。美人なのに…泣いちゃう…
でも結局ヘラクレスに恋しちゃって命がけで守っちゃって…っていう生粋の恋愛体質。
彼女でスピンオフが作れるくらいキャラが立ってる。
実写でもいいからやって欲しい!!ディズニーさんどうですか??ジジハディッドとかどうだろ??顔似てないですか??笑
あとは物語で最大の盛り上がりポイントの『Zero To Hero』は曲よし、テンポよし、映像もギャグ盛りだくさんで最高によし!!
現代にある色んなものがオマージュされて出てくるのがめちゃくちゃ面白いです。
アメックス、エアマックス、チャイニーズシアター 手形なんかが出てきますが、映像も最高に面白いし不遇の少年時代に苦悩したヘラクレスが超人気者になって浮かれていく様が最高です!!
曲も歌唱力大爆発でこれでもかと盛り上げてくるので、こっちまで陽キャになった気がします笑
大きく転調もするので曲だけで聴いても本当に楽しくて盛り上がります!!
映画観てなくても、サントラだけでも楽しめるかもしれないです。
そのくらい音楽が突き抜けてます。
個人的に大っ好きな『恋してるなんて言えない』も書きたかったのですが、長くなりすぎたので止めます…笑
ぱぷぽ