ぱぷでみー賞

日本一役に立たない映画感想とか趣味ブログ。

髪結いの亭主/私を愛していない男との正しい別れ【映画】


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いつもお読みいただきありがとうございます。

ぱぷぽです。

 

 

ついに映画の話をするかもしれない

タイトルにも現れておりますが

ついに映画の話をする時がきたかもしれないです。

そしてゴリゴリにネタバレします。

これから観る予定のある方、ネタバレが嫌な方は

ここでおやめいただいた方が無難です。

ここまでお読みいただいたのにありがとうございます。

 

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ちょうど7月25日にリマスター版が発売されるのですね。奇遇 

すごい欲しいなぁ

 

 

あらすじ

今まで書いてきた映画とはちょっと趣きが違うので

あらすじもちゃんと必要な気がしますね。

あらすじに関しては主観が入らない方がいいなって思うので

今回もWikiのをお借りします。

がっつり最後のシーンまで説明されてるけど笑

 

アントワーヌは回想している。

12歳の夏ノルマンディーで母の手編みの水着で遊んだことを、石鹸とコロンの匂いに包まれた理容室、シェーファー夫人の理容室に通って髪結いを妻にすると決めたことを、それを告げた父に平手うちにされたことを。中年の頃、イジドールから譲られたサロン[4]で客を待つマチルドを見つけ、調髪してもらったその場で求婚したことを、ささやかな結婚式のことを、常連客のモルヴォワシューと婿や、飛び込みの客が店に来る様を。友達も、子供も、仕事も要らない。酒も、煙草も、旅行もしない。大切なのは、このサロンで、マチルドだけ。平穏な10年が過ぎた。

マチルドは言った。「ひとつだけ約束して。愛してるふりは絶対しないで」

雷雨の夕刻、愛を交わしたマチルドは、買い物に行くと言って雨の中を出ていき、増水した川に身投げした。

もうマチルドがいないサロン。ひとり、いつものようにクロスワードパズルをする。客が来た。子供の頃から時折するように、中東の歌に合わせて我流の踊りを披露した。「妻はもうじき戻ってきますから」と言ってクロスワードを続ける。

髪結いの亭主 - Wikipedia

 

皆様のまともな考察

私的になかなか攻めたタイトルをつけたと思っています笑

なので私の感想を書く前に一般的な感想をおさらいです。

 

この映画の感想をGoogleで検索すると

おおよそ2、3パターンに分かれている気がします。

 

まず一番多いのがエロい。官能的。という感想。

とても理解できる。どう考えても、この映画のウリだし。

かなり直接的な表現はあるのに嫌悪感を感じるいやらしさがないのは、

やっぱりフランスというお国柄のなせるワザなのかな。

しかし爽やかさはなく、そこそこ濃厚なエロさです笑

また、あのフランス語の響きがね〜

なに話してても色っぽいから素晴らしい。

マチルド役のアンナ・ガリエナの色気が凄まじくてくらくらする。

 

二つ目に多いのは女性の意見なのかな

幸せの絶頂で死を選択したマチルド。

こちらもとてつもなく理解できる。

初めて観た若い頃の私が一番にもった感想もこれでした。

男女の仲は別れと隣り合わせですもんね。

今後やってくる別れを思うと今死にたい。

実行するかはともかく、女性であれば考えたことがある人は

割といるのではないかと思う選択だと思います。

 

三つ目に見ることがあるのは大人の恋。という感想。

こちらに関してはあまり分からないのは私がまだまだ子供だからなのか…。

大人なのだろうか?? どちらも無邪気な印象もあるのですが…。

 

考察というより偏った感想

一般的な感想、考察を簡単にまとめたところで

私のかなり偏っているであろう感想を述べます。怒らないでね笑

 

上でも書きましたが二つ目の感想

“幸せの絶頂で死を選択したマチルド。”これがしっくりこないのです。

“初めて観た若い頃の私が一番にもった感想もこれでした”とか書いてますが

何となくソレだけじゃない。100%はしっくりこない。

そんな感想をずーっと持ったまま何年も過ごしてきたのですが

今回見て、そのもやもやの正体がハッキリしました。

 

マチルドはおそらく幸せの絶頂にはいなかった。

幸せではあったと思います、

でも寂しさと隣り合わせの幸せであったと思います。

アントワーヌはまっすぐにマチルドを愛してた。ヒモだけど

だからこそ、あのラストに意味があるんだ。ヒモだけど

違うと思うんですよね。ヒモはヒモだけど。笑

 

アントワーヌが愛していたのは、髪結いの亭主の妻。

子供の頃からの思い出であり、赤毛の理容室の女性、ガラス越しの女性。

愛しているのはマチルドじゃなくて、理容室のマチルド。

若くて、美しい理容室の女という役割を愛していて、

さらに捻くれた言い方をすれば

若くて、美しい理容室の女の亭主である自分を愛してるんだと思う。

 

そういう観方をすると、もうそうとしか見えない!!笑

少ない会話の中でマチルドは結構アントワーヌへお願い?

自分の気持ちを言うんですよね

「強く抱きしめて」、「愛しているふりはしないで」

おそらくイジドールに会いに行きたいといったのもマチルド。

アントワーヌといえば「一緒に踊ろう」くらいしかお願いしない。

お願いする必要も無いのでしょう。完成された妻だから。中身なんて興味ないから。

 

そういうのってさ、分かるんですよね。

「愛されてはいるけど、私を愛してるわけじゃない」って。

身も蓋もない簡単な言い方をすれば「私じゃなくてもいい」ってやつよ。

このタイプの厄介なところは本人(アントワーヌ)は気付いていないところ。

もう一つの厄介なところは相手(マチルド)は時間がたってから気付くところ。

 

結婚10年たった雨の日に身を投げる。

愛してくれたことには違いない。だから責めない

でも、もうこの人は私を真に愛することはない。

幸せなうちに。っていうのはあると思いますが

多分、幸せの絶頂ではないと思います。

諦めも多分にあったと思います。

 

なので、あのラストは

私を愛していない男との正しい別れ。私はそう感じました。

 

イイ女に生まれてしまったマチルドのメイク

あのラストを生んだ一番の原因はマチルドが美しすぎたことだと思う。

美しすぎて中身なんてどうでもよくなってしまうのでしょう。

 

そんなマチルドのメイクは基本的に素材生かしてます感ね。

眉毛が女性的で特徴があるかな。

綺麗にアーチを描いて、長めに引く。

 

オレンジのチークを骨格に沿って入れて。

全体的にトーンをそろえてオレンジ強めのベージュリップで

血色感を出しているイメージです。

 

唇の形や、眉毛、髪型で十分にバランスも良く、

印象も十分なので、目元はナチュラルですね。

 

特別艶もないので、ココミラの右下以外を使って

ヌーディナチュラルに決めて

 

www.coco-papupo.com

 

まつ毛はグンって上げてますね。

マスカラ盛り盛りではなく丁寧に上げてるって印象でした。

女性らしいパーツを、ナチュラルに作って

絶妙なバランスで気怠く、色っぽい。

これで目元も一生懸命作りあげちゃうと気怠さがなくなって

頑張ってます感が出ちゃってマチルドにはなれない。

 

ところでこの映画、なんとなくイタリア映画だと思い込んでたのですが

フランス映画なんですよね。

調べてみたらマチルド役のアンナ・ガリエナさんが

イタリア出身の女優さんみたいですね。超納得。

だからアンニュイ過ぎない、明るさみたいなのがあるんですかね。

 

ちょっといい画像がなかったので、

ぜひ「髪結いの亭主 マチルド」で検索してみてください。

 

 

ぱぷぽ